神話の続編 ① 〜春分〜
春分の朝。
物語がつながった。
停止していた物語。
また動き出さなければならない物語。
それをここに示そう。
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ニニギノミコトは悔いた。
コノハナサクヤヒメの痛みを思って。
そしてニニギノミコトは、龍となり、ある岩の元で待った。
その男がそこに訪れた時、メッセンジャーは言った。
「あの岩の近くに龍がいて、獅子のしっぽに結び付けられていて苦しんでいるんです。」
しかし、それは違った。
龍はただ待っていた。
そのメッセージの中に、必要な情報を隠しつつ託して。
ある日、ある男がその場所を訪れた。
龍が待っていた男。
龍はその男について行き、翌朝その男のクンダリニーシャクティと結び付いた。
ニニギノミコトが望むのは、コノハナサクヤヒメに許されることではない。
愛されることでもない。
ただ、コノハナサクヤヒメの痛みを癒し、これからをこの上なくしあわせに生きてもらうこと。
ただそれだけだ。
そうしてニニギノミコトは龍として男と繋がり、
コノハナサクヤヒメに再会した。
彼女の幸福に仕えようと。
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