伊邪那美命
気付いた。
気付いて、泣いた。
伊邪那美命は火神を産む時に火傷を負って病に臥せ、それが原因で黄泉に行ったと言われている。
しかしそれが原因ではない。
太極図が示している陰陽。
それを男女に当てはめてみる。
女性性は水の性質。
男性性は火の性質。
しかしそれだけではなく、
女性性の核となる部分には火の性質があり、
男性性の核となる部分には水の性質がある。
伊邪那美命はこの女性性の核として子宮に存在している火を火神として外に出した。
それは必要のあった神業であり、役割は果たせたが、
子宮の内なる大切な火を失った伊邪那美命は黄泉国に行くことになった。
その火はどんどん分霊し、この世界に大きな恵みをもたらした。
そして今、その火は充分に増殖した。
だから私は伊邪那美命に
子宮の内なる大切な火を返そうと思う。
伊邪那美命は黄泉帰る。